『肥満がちょっと心配なお子さんががいる』ご家庭の子供の生活習慣

「子供は自然に痩せるから心配ないよ」

「大人になるまでにはスリムになるから大丈夫」

こんな話を聞いたことはありませんか?

残念ながら「何もしないで痩せた」というケースはほとんどありません。

いまの生活習慣を変えずに子供が成長すると、ぽっちゃり体型から軽度肥満、中等度肥満と肥満度が高くなり、健康状態に悪影響をもたらす可能性も出てきます。

子供の適正体重と肥満度チェック

「ぽっちゃり」と「肥満」の違いをご存知ですか?子供の肥満は、「肥満度」を調べることでわかります。

まずはお子さんの正確な身長と体重を調べましょう。子供の適正体重と肥満度を確認する方法をご紹介します。

肥満度を測る計算式

肥満度=(実測体重-標準体重) / 標準体重×100 (%)

(学童期 標準体重の計算式)

標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×身長(m)×13

※標準体重の求め方は数種類あります。上記の計算式は世界中で最も採用されている求め方です。

肥満度の評価

幼児


15%以上 太りぎみ
20%以上 やや太りすぎ
30%以上 太りすぎ

学童


20%以上 軽度肥満
30%以上 中等度肥満
50%以上 高度肥満

肥満児が10倍に急増

WHOが2017年に発表した調査結果で、なんと過去40年の間に肥満児童の数が10倍に急増していたことがわかりました。

2022年には、痩せている児童よりも肥満児童の数の方が多くなるという予測もされています。

「子供はぽっちゃりしているくらいが可愛い」と見過ごしてしまうと、2型糖尿病、脂質異常症、高血圧などになる可能性が高く、筋梗塞や脳卒中を起こすリスクも高くなります。

いま、世界的な規模で子供の肥満を改善する取り組みが進められています。

お子さんの肥満が心配な方は、まずは、生活の基本となる家庭でできることから、少しずつ取り入れてみることをおすすめします。

肥満児童 食事の注意点

外見を気にする大人でもスタイルの維持やダイエットが難しいのと同じで、子供にとっても体重を減らすことはとても難しいことです。

本格的な食事療法の前に小さな目標を立ててみましょう。

①ゆっくり噛んで食べる

②間食を出来るだけ減らす

③飲み物は無糖のものを選ぶ

子供の目につくところに食べ物を置かないことも大切なサポートの1つです。

「食べたい」気持ちを「我慢」する子供の負担を少しでも軽くしてあげましょう。

最初のうちは、どれか1つでも出来たら合格です。親が焦る気持ちやイライラは子供にも伝わります。小さなゴールを作り、達成する喜びを一緒に感じてあげましょう。

この3つが日常の習慣になってくると、体重の増加が落ち着き、痩せることへの興味や快適さが少しずつ子供にも実感できるようになります。

「おやつ」がどうしても欲しい時は?

ハードなグミがおすすめです。

かたいグミをよく噛むことで満腹中枢を刺激できるだけではなく、噛むことにより「あご」の強化、脳への良い影響など、医学的にもさまざまなメリットが認められています。

よく噛む → 満足

お子さんがこの感覚をつかむことができれば、食事療法のハードルを下げることができます。

食事療法の始め方

食べても太らない体にするためには、必要以上にエネルギーを摂取しないことが求められます。しかし、成長期の子供に極端な減食療法を取り入れることは絶対に避けなければいけません。

①1日3食 規則正しく食べる

②摂取エネルギー量を減らす

③毎食「主食」「主菜」「副菜」バランス良く食べる

「朝食はしっかり食べさせたい」「夜はたくさん食べさせてあげたい」と、3食のバランスが崩れると、体重の増加を招きやすくなります。肥満児童の食事療法では、3食を均等に食べさせることがポイントです。

肉を炒める前に下ゆで、揚げ物は素揚げか衣を減らす。このように調理を少し工夫するだけでもカロリーの差が生まれ、その分メニューを充実させることもできます。

余分な脂をカットして、食べたいものを食べながら痩せる、楽しいダイエット法もあるのです。

肥満児童 運動をさせるコツ

体重が重いと、楽しいはずの外遊びや運動も嫌がる子供がほとんどです。そして、親が忘れてはいけないのは、運動が苦手なことによって傷ついた経験があるかもしれないということ。

子供にもプライドがあります。健康のために少しでも早く痩せさせてあげたいと思っても、バスケットボールやサッカーなど、無理にハードな運動を進めることは避けましょう。

「できない」「失敗」の経験で、ますます運動嫌いな子供になってしまいます。

親子で一緒に楽しむ

ウォーキング、キャッチボール、ダンス、バトミントン。親子で一緒にできる簡単な運動からスタートさせましょう。「運動」というよりも「遊び」として取り組めることを探してみましょう。

動くことに慣れること、上達することで運動への興味がわいてきます。

親子で自転車に挑戦することもおすすめです。お父さんお母さんがお休みの日には、親子で少し遠くまで自転車で出かけてみてはいかがでしょうか。伸びていく距離や体力、肌に感じる風を一緒に楽しみましょう。

リンパマッサージ

激しい運動をしていなくても、身体の状態を整えましょう。リンパの流れが良くなると、むくみや老廃物が処理されていきます。

一方、むくみを放置すると肥満の原因になるともいわれています。

足裏のツボを刺激 → 足首から膝裏に流す

子供でも体がスッキリ、心もリラックスできます。好きな香りのアロマオイルがあれば、よりリフレッシュ効果が期待できます。

また、自分の身体に触れることで、ダイエット効果、健康への興味と子供の意識が変わるきっかけになる可能性もあります。

子供の肥満 ダイエット体験談

肥満体型だった子供のダイエットに成功した保護者の方に体験談をお伺いしました。

時には心を鬼に

私達夫婦が本気で肥満を何とかしようと思ったのは、運動会の当日、学校を休みたいと娘が言ってきたことがきっかけでした。

ですが、食べたい時に食べたいだけ食べさせてあげられない。ダイエット開始当初は、わが子が泣く姿を見て、母として悪いことをしているような気分になりました。

「筋肉痛がひどいから今日は見学したい」と言ってきた日に、「見学はダメ!」と参加させたこともありました。

祖父母や周りの人たちからは、「今のままが可愛い」と言われたこともありますが、子供の将来を本気で考えれば、良いわけがありません。

少しでもいいから毎日続けることを目標に、私たちの挑戦は続きました。

私にとっては、産後ダイエットぶりにダイエット関連の情報を集める日々でした。

ダイエット開始から半年。体重が落ちやすくなった娘は、ワンピースを買って欲しいとお願いしてきました。

その時はおなかが目立っていましたが、今では健康的な標準体型でおしゃれを楽しんでいます。

「痩せたらこんな服が似合うかな?」と、楽しそうに雑誌を眺めていたことも懐かしい思い出です。

ダイエット中は、大人以上に何かとストレスを感じていたと思います。お子さんのモチベーションが上がるアイテムを用意してあげると良いかもしれません。

親子でダイエットを成功させよう

子供の肥満改善は、子供の力だけで成功させることは困難です。

カロリー計算やバランスのとれた食事の用意、遊びの相手など、親が手助けしてあげられることがたくさんあります。

しかし、明らかに標準体型とかけ離れている場合や、体重の増加が続いている場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。

子供の肥満傾向に気づいたら、大きな問題が起きる前に、少しでも早く行動に移すことが大切です。